宇宙兄弟 (小栗旬さん & 岡田将生さん)

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映画『宇宙兄弟』は、第56回小学館漫画賞、第35回講談社漫画賞を受賞した小山宙哉さんの同名漫画を実写映画化した作品です。監督は『ひゃくはち』の森義隆さん、脚本は『デトロイト・メタル・シティ』の大森美香さんが担当しています。
小栗旬さんは南波六太 役で、岡田将生さんは南波日々人 役で出演しています。
一昨日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
2006年7月9日。小学生の南波六太(中野澪さん)と弟・日々人(中島凱斗さん)は、月に向かうUFOを目撃して「2人で宇宙飛行士になろう」と約束を交わす。それからというもの、2人は宇宙に魅了され、毎日宇宙のことばかり考えて、毎晩のように星空を追い続けていた。
時は流れ19年後の2025年。日々人(岡田将生さん)は約束通り宇宙飛行士となり、まもなく月に向かうことが決定していて、世界中の注目を集めていた。一方、六太(小栗旬さん)は、弟の悪口を言った上司に頭突きをして、勤めていた自動車会社をクビになり無職となっていた。そんな六太のもとに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、新規宇宙飛行士試験の書類選考通過を知らせる手紙が届く。それは、六太に内緒で日々人が応募したもので、それを察した六太は日々人に抗議の電話をする。すると日々人は「忘れたのかよ、約束」と言い、「2006年7月9日のテープ」を聴くように指示して電話を切る。六太が子どもの頃に録音したそのテープを聴くと、そこには六太が置き去りにしていた約束や夢が鮮明に刻まれていた。
六太は日々人の思いを受け、かつての夢を実現させるべく、宇宙飛行士という目標に向かって進み始めるのだった…。

ロケットの打ち上げシーンが印象的でした。“兄とは常に弟の先を行ってなければならない”という考え方の六太でしたが、何をやっても弟・日々人に追い越され、いつしか現実との折り合いをつけ夢から逃げていました。でも、日々人はいつか兄・六太も宇宙飛行士になり、一緒に宇宙に行けると信じていたようです。ロケットに乗り込む前に日々人が無邪気な表情で空・宇宙を指差し、「ムッちゃん行かないの?」と六太に問いかけるシーンがそれを物語っていました。今や完全に自分の先を行く弟・日々人の宇宙への旅立ちであるロケットの打ち上げを複雑な気持ちで見つめる六太に対して、バズ・オルドリン(バズ・オルドリン本人)が語った言葉が深かったです。オルドリン氏は、1969年にアポロ11号乗組員としてニール・アームストロング船長と共に月面に足跡を残し、星条旗を立てたいわば伝説の宇宙飛行士です。本作の中でオルドリンが言った「ロケットの動力は“人間の魂”だ」というセリフは、彼自身の経歴も相まってとても説得力がありました。
終盤が駆け足だったのが残念でしたが、予想通りの展開なのであの演出もありなのかもしれません。六太と日々人のその後が、ある意味、人類初の月面歩行やスペースシャトルの打ち上げなどと同等に“宇宙と人類の歴史”の一幕として描かれているので、それはそれで面白い演出だと思いました。
本作は、JAXA全面協力の元に筑波宇宙センターでのロケや、日本映画としては異例のNASAケネディ宇宙センターでの実際の宇宙管制室やロケット・ガーデンを使用しての大型ロケも行っています。また、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんと、前述したように伝説的な宇宙飛行士であるバズ・オルドリン氏が本人役で出演しています。宇宙に興味がある人にとってはそういったところも見どころの1つでしょう。
遠い日の約束を果たすために、地球と月、38万4400km離れた遠い場所で同じ夢を追い続ける六太と日々人。そんな2人の兄弟の絆が感動的でした。夢を持つことの大切さ、夢を追い続ける勇気、情熱といったこともあらためて考えさせられました。
ちなみに原作の漫画はまだ完結していません。講談社の漫画雑誌『モーニング』にて連載中で、現在17巻まで単行本化されています。テレビアニメも毎週日曜朝7時から読売テレビ・日本テレビ系列にて放送中です。