セーラー服と機関銃 (橋本環奈さん)

hashimotokanna

映画『セーラー服と機関銃-卒業-』は、赤川次郎さんの小説「セーラー服と機関銃・その後-卒業-」を角川映画40周年記念作品として実写化したものです。
Rev.from DVLの橋本環奈さんは、主人公・星泉 役で出演しています。本作主題歌「セーラー服と機関銃」でCDソロデビューも果たしています。
昨日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
高校3年生の星泉(橋本環奈さん)は、殺された伯父・嗣夫(榎木孝明さん)の後を継いで目高組の組長になり、機関銃を抱えて伯父を殺害した暴力団・浜口組に殴り込みをかけたという過去を持つ。今では組は解散し、シャッター商店街の一角で「メダカカフェ」を営み、“組長”あらため“店長”として、元組員の従業員・土井(武田鉄矢さん)たちと一緒に普通の日々を送っていた。
そんな中、泉の同級生が助けを求めてやって来る。なんでもその同級生は、モデル事務所に高い登録料を払わされて、やらされるのはモデルじゃないことばかりとのこと。泉は、従業員の祐次(大野拓朗さん)と晴雄(宇野祥平さん)と共にモデル事務所に乗り込む。事務所の社長(岡田義徳さん)は、祐次たちから詐欺行為の件を激しく問いただされるものの一向にひるまない。それどころか、自分たちのバックには浜口組がいるのだと逆に脅してきた。
そんな矢先、泉は浜口組組長・浜口(伊武雅刀さん)と直接対面。浜口は薬物入りクッキーを売っているのは目高組の仕業ではないかと責め立てる。泉はそれを否定し、インチキモデル事務所の件を問いただす。
一方、泉たちの街に最近進出してきたホリウチ都市デザイン社長・安井(安藤政信さん)は、そんな目高組と浜口組のことを調べ上げ、何やら不審な動きをしているのだった…。
前作の小説「セーラー服と機関銃」は1981年に薬師丸ひろ子さん主演で映画化されました。ドラマ化もされ、1982年に原田知世さん、2006年に長澤まさみさんが主演を務めています。本作はその続編小説の映画化です。目高組の組長を襲名した泉が敵対する暴力団・浜口組に殴り込みをかけた後のエピソードです。泉は街を守るために浜口組と協定を結んで、その交換条件として目高組を解散していました。
新たに高齢化社会や汚職、シャッター商店街など、現代社会の様々な問題も盛り込まれていて、色々と考えさせられました。
泉が浜口や安井と対峙するシーンも見どころの1つでしょう。泉の芯のある堂々とした立ち振る舞いが印象的でした。
また、泉が従業員の祐次や晴雄と仲良くおしゃべりするシーンも印象的で、それだけにラストの方では胸が締め付けられました。
泉と浜口組若頭補佐・月永(長谷川博己さん)の関係性もよかったです。月永のおかげで泉が色々な意味で感情を揺さぶられ、精神的に成長していくところも興味深かったです。
悪者としての存在感を醸し出す安井、泉のことを心配する人柄の良さがにじみ出た土井もいい味を出していました。市長・くさかべ隼人(鶴見辰吾さん)や刑事・真淵(古舘寛治さん)のゲスっぷりも見事でした。
1981年公開の映画『セーラー服と機関銃』のオマージュ的なシーンがちらほらと差し込まれていましたし、往年の角川映画を彷彿とさせる演出も随所に見られ、なんだか懐かしかったです。
原作では「セーラー服と機関銃」シリーズの28年ぶりの最新巻となる「セーラー服と機関銃3 疾走」が今年1月に発売されました。星泉の娘が主人公です。赤川次郎さんは今年2016年で作家生活40周年を迎えます。

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