信長のシェフ 最終回 (及川光博さん & 志田未来さん & 香椎由宇さん)

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テレビ朝日系列の金曜ナイトドラマ枠にて放送されていた連続ドラマ『信長のシェフ』は一昨日、最終回(第9話)を迎えました。
及川光博さんは織田信長 役で、志田未来さんは夏 役で、香椎由宇さんは瑤子 役で出演しました。
●あらすじと感想
京にいる帝の前で料理対決をすることになった織田方のケン(玉森裕太さん)と石山本願寺方の瑤子(香椎由宇さん)。対決の結果によって、織田信長(及川光博さん)、石山本願寺の顕如(市川猿之助さん)のどちらか負けた方が相手の提示した条件を飲むという御前試合です。
そんな中、明智光秀(稲垣吾郎さん)は、ケンに“黄泉の祠”の話をする。なんでも、京にある“黄泉の祠”では、日食が起きた日の晩に、戦国時代と未来の時代を結ぶ道が開くという言い伝えがあるとのこと。しかも日食は宣明暦によると7日後の御前試合の日だという。
御前試合は瑤子の得意な菓子勝負に決まりました。ケンは恩人である信長のために迷いを振り払って勝負に臨むことにします。試合当日、瑤子はケンの予定していたものと同じタルトで、しかもあらかじめタルトレットを焼いてきていました。出遅れたケンはピンチに陥りますが、夏(志田未来さん)が落としてしまった桶の水の波紋を見て、クレープを思いつきました。クレープの意味は“ちぢみ”、語源は縮んで波打つところから来たそうです。ケンはクレープに急遽メニュー変更して、日食という状況もあいまって、見事な炎のパフォーマンスを見せました。
帝が出した勝負の結果は引き分け。両者条件なしで即時停戦ということになりました。実はそれは信長が狙っていた結果でした。帝は信長からも石山本願寺側からも多大な援助を受けていて、どちらか一方側につくことはしたくないと考えていました。信長は第三者には勝ち負けがはっきりしない料理という方法で、ケンの腕なら明らかな負けにはならないと踏まえた上で、帝の心を引き分けに導いたのです。
御前試合後、ケンのことを思いやる夏の計らいで、瑤子とともに“黄泉の祠”に向かったケンですが、信長や夏たちのことが気になって戦国時代に残ることにしました。ケンは瑤子には平成の時代に帰るように勧め、「無事に帰って、幸せになってほしい」と言いました。
戻ってきたケンと夏は抱きしめ合い、その様子を見た秀吉(ゴリさん)と元料理頭の井上恭之介(きたろうさん)は「男同士で抱き合うなんておかしい」と言います。2人はまだ夏が女ということに気づいていないのです。一方、光秀はケンには冗談としてごまかしますが、信長とケンが自分の野心に邪魔だと暗に示しました。そして、瑤子もまた平成の時代に帰らずに戦国時代に留まったようです。なにやら決意に満ちた、凜とした表情でした。
いつものように素晴らしい料理を出すケンに、信長は「今日は昨日より、明日は今日より、わしは前に進むのじゃ。ついてまいれ!ケン」と言い、ケンは「はい」と答えるのでした…。
ケンが完全に記憶を取り戻していたならば、どのような選択をしていたのでしょうか。とにもかくにも戦国時代に残る道を選択したケンは、信長の行く末とこの時代を“信長のシェフ”として見届けていく覚悟のようです。
恐らく、そのうち続編があることでしょう。ケンの「いざ参らん!戦国のキュイジーヌ!」というセリフを再び聞く日が楽しみです。ちなみに“キュイジーヌ”とは、フランス語で台所、厨房、料理、料理法を意味します。地域の素材にこだわり、その組み合わせやアレンジを工夫する料理というニュアンスも込められているそうです。