逃げるは恥だが役に立つ 最終回 (星野源さん)

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星野源さんは、TBS系列の毎週火曜夜10時枠にて放送されていた連続ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に津崎平匡 役で出演しました。
一昨日は最終回(第11話)が放送されました。
●あらすじと感想
森山みくり(新垣結衣さん)は、津崎平匡(星野源さん)からのプロポーズを“好きの搾取”だとして断ってしまった。そのことで二人の生活には暗い雰囲気が流れていた。みくりは、プロポーズのきっかけがリストラだと聞いて複雑な気持ちになってモヤモヤを払拭することができず、津崎は“好きの搾取”と言われて動揺して自分の思い上がりに気づく。
そんな中、みくりは、親友の田中安恵(真野恵里菜さん)の誘いで副業として始めた商店街の青空市の手伝いをする中で、自分の仕事に対する思いを再確認し、青空市の手伝いと結婚のモヤモヤの共通点に気が付く。それからその共通点を津崎に話す。それは、結婚して専業主婦になるということは、生活費の保証つまり最低賃金を受け取ることとイコールであり、専業主婦の労働の対価は基本給となる最低賃金プラス雇用主の評価(愛情)ということになり、きわめて不安定な要素であるということだ。つまり雇用主次第でブラック企業になりかねない。その話を聞いた津崎は「雇用主と従業員」ではなく、「共同経営責任者」として自分たちの関係の再構築を提案するのだった…。
みくりと津崎は共働きとして家事の分担を執り行うことに決めましたが、それをきっかけに生活の不満が表面化してきました。みくりは青空市の手伝いに加えてタウン誌のライターを始めたことで次第に本職である主婦の仕事がおろそかになってきてしまいます。さらに心の余裕の無さから、優しい気遣いを見せる津崎にも思わずきつくあたってしまい、自己嫌悪でふさぎ込みます。挙句の果てには、共同生活をやめるなら今だと言い出す始末。津崎はそんなみくりに救いの手を差し伸べます。みくりが閉じた心のシャッターは、以前自分が閉じたものと同じであると気づいたからです。その時は、みくりが何度も何度も見捨てずにノックしてくれました。今度は自分の番だと津崎がみくりにノックしたのです。津崎がみくりに言った「生きていくのって面倒くさいんです。それは一人でも二人でも同じで、それぞれ別の面倒くささがあって、どっちにしても面倒くさいんだったら、一緒にいるのも手じゃないでしょうか? 話し合ったり、無理な時は時間を置いたり、だましだましでも何とかやっていけないでしょうか? やってやれないことはないんじゃないでしょうか」という言葉が印象的でした。みくりは、うまくいかない時に待っていてくれる人・信じてくれる人はかけがえのない存在だと改めて認識し、ゆっくりでも立て直そうと心に決めました。
そして迎えた青空市。様々な関係が進展しました。
土屋百合(石田ゆり子さん)は、風見涼太(大谷亮平さん)からプロポーズされたものの怖気づいて、自分の年齢に引け目を感じて付き合うよりも友達でいた方がいいと考え、風見の気持ちに応えることができませんでした。でも、部下の梅原ナツキ(成田凌さん)、そして飲み仲間である沼田頼綱(古田新太さん)の援護射撃のおかげもあって、今の気持ちに素直になってみてもいいかなと考え直しました。青空市にて再び風見からプロポーズされた百合は、自分も好きだと告げて受け入れました。
津崎の同僚・日野秀司(藤井隆さん)は青空市にてついにみくりと会うことができました。妻子も連れてきたのですが、妻・登志子 役が藤井さんの実際の妻である乙葉さんだったのは驚きました。なんとも粋な演出です。
自分の小賢しさにずっとコンプレックスを抱いていたみくりですが、そのことを知った津崎は、「小賢しいって相手を下に見て言う言葉でしょ。僕はみくりさんを下に見たことはないし、小賢しいなんて思ったこと一度もありません」と言いました。みくりは嬉しくなってその場で津崎を抱きしめました。最初は青空市に来ている人たちの視線を感じて戸惑う津崎でしたが、構わずに抱き返しました。愛情を確かめ合う、今までで最高のハグでした。みくりは津崎にお礼の言葉を述べて「大好き」と伝えました。
沼田がLINEでやり取りしていた“YURI”は、百合ではなく百合の部下・梅原のハンドルネームでした。沼田はゲイアプリで梅原と知り合って意気投合しましたが、怖気づいて会うことを避けていました。でも勇気を出して青空市に誘い、ようやく実際に会うことを果たしました。2人の嬉しそうな表情から察するにうまくいきそうです。
その後、キスも交わして仲睦まじい津崎とみくりは、火曜日の“ハグの日”を復活させました。理由は、忙しいと忘れがちになったり、ケンカした時にどうやって触れたらいいのか分からなくなるからとのことです。後日もっと広い所に引っ越すために荷造りをする2人は、昨日の火曜日にハグするのを忘れていたことに気づきます。6時間過ぎていましたが、セーフということにしてお互いに幸せそうにハグしたところで物語は幕を閉じました。
今回は、大河ドラマ『真田丸』、『関口宏の東京フレンドパークII』のビッグチャレンジ(ダーツの挑戦)などのパロディがありました。毎回、テレビ番組などのパロディやオマージュがあり、演出も凝っていて面白かったです。ドラマ出演者たちがエンディングで曲に合わせて踊る、いわゆる“恋ダンス”も印象的でした。結婚や仕事に対する視点も興味深かったです。