リーガル・ハイ (スペシャルドラマ)

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昨年フジテレビ系列にて放送された連続ドラマ『リーガル・ハイ』の続編が、一昨日、土曜プレミアム特別企画スペシャルドラマとして放送されました。
●導入部のあらすじと感想
古美門法律事務所の弁護士・黛真知子(新垣結衣さん)は、フランスでバカンスを楽しむ古美門研介(堺雅人さん)のもとに行き、“いじめ”訴訟を強引に引き受けさせる。
依頼人・小暮秀美(堀内敬子さん)の息子は、中学校の屋上から転落して命に別状はないものの意識が戻らない状態だ。学校側の担任・藤井みなみ(榮倉奈々さん)たちの説明によると、いじめではなく友達同士の悪ふざけによる事故とのこと。しかも依頼人の息子・和彦(末岡拓人さん)が、自ら隣の校舎に飛び移れると言い出して届かずに落ちてしまったのだという。和彦が高所恐怖症なことからその説明に納得のいかない秀美は、古美門法律事務所に依頼。正義感にあふれる黛は快諾するものの、1人で確実に勝てるかどうか不安になり、訴訟でいまだ1度も負けたことが無い古美門に引き受けさせたのだ。
一方、学校側は、これまでの裁判で古美門に苦渋をなめさせられ続け、古美門に対して並々ならぬ敵対心を燃やす三木長一郎(生瀬勝久さん)に弁護を依頼。三木は、ベテランの風格を漂わす新人弁護士・勅使河原勲(北大路欣也さん)に一任することに決める。
裁判長は、古美門がバカンス先でナンパしてこっぴどく振られた相手・別府敏子(広末涼子さん)だった。古美門に対する裁判長・別府の心証は最悪と考えられ、かくして古美門とってマイナスからのスタートとなる裁判が開廷されるのだった…。

いじめ問題という重いテーマを扱いつつも軽妙さを失わず、本作も“法律”と“笑い”という一見相反する2つの要素が絶妙にかみ合っていました。それは脚本の完成度の高さ、テンポの良さもさることながら、やはり個性豊かな登場人物たちのおかげでしょう。連続ドラマに引き続き、古美門と黛の掛け合いは絶妙でしたし、今回初登場の裁判長・別府、新人弁護士・勅使河原、教師・藤井もいい味を出していました。
最終口頭弁論期日で古美門が語った「そもそも、いじめの正体とは一体何でしょう。加害者生徒、教師、学校…いえ、そのどれもが本質ではありません。正体はもっと恐ろしいものです。それは教室だけでなく、職員室にも会社にも家庭にもこの国のあらゆるところに存在します。我々は常に周りの顔色をうかがい、流れに乗る事を強いられている。多数派は常に正義であり、異を唱える者は排除される。いじめの正体とは“空気”です。特に右から左、左から右へ全員で移動するこの国では、“空気”という魔物の持つ力は実に強大です。この敵の前では法ですら無力かもしれません」という言葉が印象的でした。
恒例ともいえる“どんでん返し”も見事でした。古美門が、いじめのあったクラスの生徒たちを「誰が作り出した空気であろうと構わない、ただその場にある空気に従う“腐った羊の群れ”」と表現したのも言い得て妙だと思いました。
本作の最後に同ドラマの続編となる新シリーズが10月から連続ドラマとして放送されることが発表されました。少々気の早い話ですが、今から待ち遠しいです。