地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子 最終回 (菅田将暉さん)

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菅田将暉さんは、日本テレビ系列の毎週水曜夜10時枠にて放送されていた連続ドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』に是永是之こと折原幸人 役で出演しました。
一昨日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想
河野悦子(石原さとみさん)は、『Lassy』編集長の亀井さやか(芳本美代子さん)に呼ばれて、巻頭特集の企画書を書いてプレゼンしてほしいと言われる。上手くいけば『Lassy』編集部に異動できる可能性があると考えて森尾登代子(本田翼さん)と共に大喜びする。
そんな矢先、悦子は貝塚八郎(青木崇高さん)から、本郷大作(鹿賀丈史さん)が盗作で告発されたと聞く。景凡社に送りつけられた告発文によると、出版されたばかりの本郷の最新作の内容が、自分が3週間前にブログで発表した小説の内容と酷似しているとのこと。当該本の速やかな回収と出版中止の措置、景凡社ホームページにて盗作に対する謝罪文を掲載するよう要求し、12月5日までに応じない場合は週刊誌にリークするとまで書かれていた。告発文の送り主は、自分のホームページで小説を発表している自称小説家の“直木龍之介”だ。
本郷は連絡がつかない状態で真偽を確かめることができない。そこで校閲部では、部長・茸原渚音(岸谷五朗さん)の指示のもと、初校を担当した悦子、再校を担当した米岡光男(和田正人さん)、念校を担当した藤岩りおん(江口のりこさん)がそれぞれ担当したゲラを見直し、他の校閲部の人たちもフォローに回って総動員で検証に当たる。
言葉の使い分け、変わった構造の家の設定などから、校閲部は、やはり盗作したのは本郷ではなく直木の可能性が高いとにらむ。藤岩は言葉の修正具合から、再校と念校の間のゲラが使われたということを突き止める。問題は、社外に出回るはずのないゲラを、誰が一体どのような方法で盗んだのかということだった…。

犯人は、本郷の大学時代のゼミ仲間・岩崎正(本田博太郎さん)でした。本郷が同窓会で温泉に行った際に、再校済みのゲラをチェックするために持参して、酔いつぶれて寝ている隙にコピーされたのです。動機は嫉妬でした。順風満帆な本郷の人生に何かしらの汚点を残してやりたくなったとのこと。人生の終わりが見え始めて夢を叶えられなかったという敗北感を抱えたまま死んで行くんだと思ったら、本郷のことが心底うらやましくなったと、直木龍之介こと岩崎は本郷に白状しました。それを立ち聞きしていた悦子が岩崎に対して言った「なんで過去形なんですか? 今夢を叶えられなかったっておっしゃいましたけど、今まだ書かれているんですよね? 小説。だったらまだ夢の途中じゃないですか! 諦める必要ないじゃないですか!」という言葉が印象的でした。本郷は家族関係が順調な岩崎に「夢はいくつあってもいい。全部いっぺんに叶えようなんて虫がよ過ぎる。俺は仕事を手に入れた代わりに家族を犠牲にした。今必死にそれを取り戻そうとしている」と言い、悦子の言葉を受けて「まだ夢の途中にいると思うと、この年齢でもワクワクして来ないか? あの頃のように一緒に夢を見ようじゃないか」と励ましました。景凡社は、“直木龍之介”名義のホームページが期限前に削除されていたこともあって、今回の本郷の盗作疑惑は愉快犯の仕業だったということで処理しました。おとがめなしで済んだのです。
悦子は、今回の疑惑騒動にかかりきりになって、企画書提出期限残り3時間という時点で全然出来ていませんでした。それを見かねた森尾は、自分が来週出そうと思っていた企画書を悦子のものとして提出するよう説得。悦子は悩みながらも森尾の企画書をメールで送りました。そして迎えた翌日のプレゼン。悦子は正直に森尾が作ってくれた企画書であると亀井編集長たちに打ち明けて謝罪しました。人の力を借りて『Lassy』編集部に異動ができても、ズルした自分をいつまでも許せないだろうなと思ったからです。ところが、異動の話自体、元々全く出ていませんでした。単に亀井編集長が、長年『Lassy』の編集者を希望しているという悦子の本気度を見たかっただけだったのです。
悦子は、校閲の仕事を優先してしまった自分にがっかりして落胆します。そんな悦子に対して貝塚は「今回おまえは、校閲部の仕事と『Lassy』異動へのチャンスを天秤にかけて校閲の仕事を優先した。それはおまえが校閲部の河野悦子だっていう自覚があったからだ。『Lassy』の編集者になりたくて、校閲の仕事はただの腰掛けだって言うような奴だったら、俺はおまえのことを軽蔑してた。けどおまえはたとえ夢が別にあったとしても、まずは目の前にある仕事に全力で向き合う奴だったんだよ。だから校閲部のみんなもおまえのことを受け入れてくれたんだ。おまえは半端な奴なんかじゃない。まぁこの先、おまえが編集者になろうと校閲者になろうと、おまえはおまえなんだ。まぁ少なくとも俺はどっちのおまえも全力で応援してやる」と言って励ましました。
折原幸人(菅田将暉さん)は、森尾の粋な計らいでモデル業を辞め、作家一筋で新作原稿に没頭してついに完成させました。第一読者は悦子です。悦子は「ホントにすっごくすっごく面白かった!」と感想を述べました。そして、幸人がもがいてもがいてこうして自分で納得できる本が書けるように、自分も自分で納得できる自分すなわち『Lassy』の編集者になれるように、恋人ではなく友人のような今のままの関係でいさせてほしいと幸人にお願いしました。恋人同士になってしまうと幸人に甘えて夢を追うことから逃げてしまうような気がするからとのこと。幸人は納得して了承しました。それから自分も自分に納得しているわけではないし、まだ結果だって出してないし、まだまだ書きたいこともやりたいこともいっぱいあるので、自分も頑張るから悦子も頑張ってと応援しました。
是永是之こと幸人の新作本が出来上がりました。タイトルは『東京B-SIDE 地味にスゴイ! プロフェッショナルたち』。担当の貝塚いわく、ノンフィクションのストレートな面白さと小説家ならではの目線で描かれた仕事人たちが生き生きと描かれていて、非常に読み応えのある完成度の高い本とのことです。中には景凡社校閲部のことも紹介されています。最後の幸人の「世の中には夢を叶えた人もいれば、叶えていない人もいる。目立つ仕事もあれば、目立たない仕事もある。中には夢を叶えたけど、こんなはずじゃなかったと思っている人もいるだろう。でもたとえどんな気持ちでいようと、どんな仕事をしていようと、目の前にある仕事に全力で取り組むことが、ともすれば平凡な繰り返しになってしまう毎日を意味のあるかけがえのない毎日に変える方法だと、彼女(=悦子)は身をもって教えてくれた。…夢を叶えていても叶えていなくても今の仕事に誇りを持って世の中を支えてくれているすべての地味にスゴイ人たちに」という言葉が印象的でした。
校閲部の悦子がいつものように事実確認のために現地に足を運ぶところで物語は幕を閉じました。夢や仕事について色々と考えさせられました。