グラスホッパー (生田斗真さん)

ikuta09
映画『グラスホッパー』は、伊坂幸太郎さんの同名小説を瀧本智行監督が実写化した作品です。
生田斗真さんは鈴木 役で出演しています。
昨日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
ハロウィンの夜。渋谷のスクランブル交差点に一台の暴走車が突っ込み、次々と歩行者をはねた。その犠牲者の中には、鈴木(生田斗真さん)と婚約したばかりの百合子(波瑠さん)も含まれていた。車の運転手は合成麻薬を服用していた。
悲しみにくれる鈴木は、百合子が亡くなった事件現場で意味深なメモを拾う。そのメモには「本当の犯人は別にいる 【フロイライン】の寺原親子を調べろ」と書かれてあった。
鈴木は事件の真相を探るために、中学校教師を辞めてフロイラインという会社に潜入する。フロイラインは、依存性のある薬物入りの飲食物をダイエット食品として売りつけるような悪徳会社で、会長の寺原(石橋蓮司さん)は裏社会のドンであった。鈴木は、渋谷スクランブル交差点の事件にも寺原会長とイカれた2代目の寺原Jr.(金児憲史さん)が関与していたことを知る。
そんな中、鈴木は、彼の元生徒と名乗るメッシュの女(佐津川愛美さん)と出会い、上司で組織の幹部である比与子(菜々緒さん)の命令でその女の拉致に協力させられる。若い女を好む寺原Jr.への貢ぎ物とするためだ。
比与子と一緒に寺原Jr.との待ち合わせ先である渋谷に向かった鈴木は、寺原Jr.が“押し屋”と呼ばれるプロの殺し屋によって車道に押し出されて車に轢かれるのを目撃。比与子に押し屋の追跡を命じられるのだった…。

主人公の鈴木は、観客を物語に巻き込んでいく役割を担っています。物語の中心となるのは、鈴木の他に殺し屋・鯨(浅野忠信さん)と殺し屋・蝉(山田涼介さん)がいます。鯨は自殺専門の殺し屋です。見つめるだけで相手の心を狂わせて自殺に追い込む力を持ちますが、自殺させた人間が幻覚のように現れて話しかけてくることに悩まされています。蝉はナイフを巧みに扱う殺し屋です。謎の耳鳴りに悩まされていて、相棒である闇社会の交渉人・岩西(村上淳さん)にだけ心を許しています。そんな3人が寺原会長の組織に関わっていきます。
タイトルの“グラスホッパー”とは、トノサマバッタのことです。トノサマバッタは密集したところで育つと、黒くて翅も長く凶暴になり、「群集相」と呼ばれるタイプになるとのことです。“押し屋”の槿(吉岡秀隆さん)が、群集相のバッタの説明をして、人間も同じだと言っていたのが印象的でした。
鯨が因縁のある自身の父(宇崎竜童さん)の亡霊と話すシーンも印象的でしたし、殺すことでしか“生”を感じられない蝉が仕事後にシジミを買うのが習慣の理由、百合子が鈴木に話していた“タイムカプセル”のエピソードも心に残りました。蝉が合成麻薬の売人たちを始末するシーンや、蝉と鯨の対決シーンも凄かったです。ちなみに鯨の父との関係や百合子と鈴木のエピソードは原作にはなく映画で加えられたものです。奥行きが出ていてよかったと思います。
原作には、殺し屋シリーズ第2弾として、「グラスホッパー」の鈴木や槿たちも登場する「マリアビートル」という作品もあります。こちらも何らかの形で映像化してほしいものです。