ファインディング・ドリー (Finding Dory)

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映画『ファインディング・ドリー』(Finding Dory)は、ディズニー/ピクサーによる3Dアニメーションで、2003年公開の『ファインディング・ニモ』の続編です。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
カクレクマノミのマーリンが、ナンヨウハギのドリーと共に愛する息子ニモを人間の世界から救出した冒険から1年。
3匹は平穏な日々を過ごしていたが、ある晩、ドリーは忘れていた両親との思い出を夢に見る。さらにエイの群れに巻き込まれたのをきっかけに自分が家族とはぐれてしまったことを思い出したドリーは、両親を探すことを決意する。手がかりは、ふと蘇った記憶「カリフォルニア州モロ・ベイの宝石」だ。ドリーに恩があるニモは、嫌がる父マーリンを説得して、ドリーの両親探しの旅に同行する。
ウミガメのクラッシュの力を借りて、ドリーたちはカリフォルニア海流に乗って目的地を目指す。そんな中、ドリーが人間に捕まってしまうのだった…。
本作では、前作にも登場した忘れんぼうでいつも前向きなドリーが主人公です。好奇心旺盛な優しい性格のニモ、とても心配性なマーリンはもちろんのこと、150年以上も海洋を巡遊する陽気な性格のウミガメのクラッシュ、クラッシュの息子でニモと同じ学校に通う遊び盛りで元気いっぱいのスクワート、ニモが通う学校の先生で明るい性格のマダラトビエイのエイ先生など、おなじみのメンバーも登場していて変わらぬ魅力を発揮していました。
そして、ある理由から足を1本失っていて体の色も形も変えられる擬態機能を持つミズダコのハンク、視力が弱く泳ぐのが苦手で友達思いの優しい性格のジンベエザメのデスティニー、自分に自信が無いが実は“世界最高のメガネ”と言われるエコロケーション(音の反響によって物体の距離・方向・大きさなどを知ることができる)能力を持っているシロイルカのベイリー、怠け者のコンビでポカポカした岩の上で居眠りするのが大好きなカリフォルニアアシカのフルーク&ラダー、マーリンのことを気に入る風変わりなアビのベッキー、とても可愛らしいラッコたちなど、ドリーやニモが海洋生物研究所で出会った新たに登場するキャラクターたちも個性的で魅力満載でした。
マーリンたちは、ピンチに直面した際に「ドリーならどうするか」を考えて行動しました。前作でドリーが、サメたちに一杯食わせたり、クラゲジャンプをしたりと、自分(=マーリン)が思いもつかない方法で危機を乗り越えるところを目の当たりにしたからです。そんな柔軟な対応力を持つドリーのルーツは、子どもの頃に両親から教わった考え方にありました。父チャーリーは、難しいことに直面しても「いいかい。いつでも他に道がある」とドリーに教えていました。忘れんぼうのドリーですが、そういった親の教えは身についていたというわけです。なんだか感慨深かったです。
ドリーがクジラ語を話せたり、人間の文字を読むことができたりする理由も明らかになってすっきりしました。そしてドリーの赤ちゃん時代“ベビー・ドリー”もとてもキュートでした。
ドリーが両親にマーリンとニモのことを「ただの友達じゃない。家族なの」と説明するところも印象的でした。
エンドロール後、前作でニモが大変お世話になったあの仲間たちも登場します。劇場でご覧になる方はお見逃しのないようお気をつけください。

同時上映の短編映画は『ひな鳥の冒険』(原題:Piper)でした。シギのひな鳥が親に促されて初めてえさをとりに海岸に行く姿が描かれていました。
波をかぶって怖がるようになってしまったシギのひな鳥が、ヤドカリのおかげもあって成長し、勇気を振り絞って一歩踏み出して恐怖心を乗り越えるところがよかったです。
ひな鳥やヤドカリの動きが可愛らしかったですし、鳥の羽や海岸の砂、水などもリアルに描かれていて凄かったです。