キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (クリス・エヴァンス)

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映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(Captain America: The Winter Soldier)は、マーベル・コミックに登場するヒーローを実写映画化した『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の続編です。
クリス・エヴァンスは主人公のキャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャース役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
アベンジャーズのメンバーとして戦ってから2年、キャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は、国際平和維持組織“S.H.I.E.L.D.(=シールド)”の一員として活動していた。
そんなある日、スティーヴは、ランニングの際に元空軍の特殊パラシュート部隊のエースだったファルコンことサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)と知り合う。そんな折、緊急連絡が入り、スティーヴは迎えに来たブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)と一緒に任務に向かう。
任務の内容は、インド洋で航海中の船舶が金銭目的の海賊に襲われたので、人質となっているシールドのメンバーを含む乗船者全員を救出するというものだった。スティーヴ、ナターシャの他にブロック・ラムロウ(フランク・グリロ)らシールドの精鋭部隊・ストライクチームも任務に当たる。ところが途中でナターシャは別行動を取る。実はナターシャは、長官のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)から密かに別任務を与えられていたのだ。それを知ったスティーヴは憤り、救出任務完了後にニックのもとを訪れ、情報共有の不備を指摘する。しかし、ニックは情報の分割であると主張。さらに話はインサイト計画にまで及び、両者の議論は平行線をたどる。インサイト計画とは、平和維持のために巨大空中母艦“ヘリキャリア”で世界を監視しようとするものだ。ニックはあくまでもテロ対策であると主張するが、スティーヴは、全人類に銃を突きつけて“恐怖”で支配するようなものだとし、そのやり方に異議を唱える。
スティーヴは本部をあとにしてスミソニアン博物館に行き、自分に関する展示を眺め、老いた元恋人のペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)のもとを訪れる。
一方、ニックは、極秘任務でナターシャが船舶から入手したデータを開こうとするが、なぜかロックが解けず開けない。異変を感じたニックは、シールドの幹部のアレクサンダー・ピアース(ロバート・レッドフォード)のもとに行き、インサイト計画の延期を願い出る。その帰り道、ニックは警察を装った謎の武装集団に襲われる。激しい攻防の末、難を逃れたかに見えたニックだったが、そんな彼の前に謎の暗殺者・ウィンター・ソルジャー(セバスチャン・スタン)が現れるのだった…。
アクションシーンが凄かったです。キャプテン・アメリカの魅力的な楯使い、ブラック・ウィドウの銃撃などがさらにパワーアップしていて、見応えのある肉弾戦を繰り広げていました。また、ニックが警察を装った謎の武装集団を相手に繰り広げるカーチェイスも圧巻でした。
本作は、『アベンジャーズ』と次回作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』をつなぐ、アベンジャーズ1.5的な位置づけにあると言われています。確かにストーリーとしても規模が大きくてワクワクドキドキしました。インサイト計画のくだりは、国家とは何か、秩序とは何か、平和とは何かといったことをいろいろ考えさせられました。
キャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドー、ニック・フューリーが、自らの所属組織で味方であるはずの巨大組織シールドに狙われるという展開も面白かったです。向かうところ敵だらけのキャプテン・アメリカたちのアクションもさることながら、クライムサスペンス的な要素も楽しかったです。
そして、映画のタイトルにもなっている謎の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”。彼は金属の腕を持ち、その戦闘能力はキャプテン・アメリカと互角のようです。そんな彼の正体や彼を背後で操る人物の目的にも驚きました。ネタバレになるので詳細は避けますが、前作『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の話に大きくかかわっていてよくできていると思いました。アーニム・ゾラ博士(トビー・ジョーンズ)をはじめ、いわゆる“ヒドラ党”が関係しているので、前作を事前に鑑賞しておくことをおすすめします。
本作は新たな仲間となるファルコンが登場します。戦場で友人を亡くすというキャプテン・アメリカと同じ境遇を持つファルコンは、人工翼を使って自由自在に空中を舞うことができ、キャプテン・アメリカの頼もしい味方となってくれます。物語の後半でファルコンが巨大空中母艦の周りを飛ぶシーンがカッコ良かったです。
恒例ともいえる共同原作者であるスタン・リーのカメオ出演ですが、本作では博物館の警備員役で出演していました。
エンドクレジット後には、クイックシルバー(アーロン・ジョンソン)やスカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)が初登場します。どうやら来年公開予定の映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』につながる布石のようです。