エイプリルフールズ (松坂桃李さん)

matsuzakatori03
映画『エイプリルフールズ』は、テレビドラマ『リーガルハイ』シリーズを手がけた脚本の古沢良太さんによるオリジナル作品です。同シリーズの演出を務めた石川淳一さんが映画初監督を務めています。
松坂桃李さんは、牧野亘 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
4月1日を迎えようとする夜。引きこもりの中学生・野沢遥人(浦上晟周さん)は、ネットで見た情報で、自分は宇宙人であると確信する。
あくる朝。コミュニケーション障害の清掃員・新田あゆみ(戸田恵梨香さん)は、テレビのニュースを見て勇気をもらう。それは42年ぶりの再会を果たしたという大島達宏(生瀬勝久さん)の「信じ続けていれば奇跡が起こる」という話だ。一念発起したあゆみは、一晩だけ関係を結んだ外科医・牧野亘(松坂桃李さん)に電話をして自身が妊娠したことを伝え、子どもの認知と入籍を要求。ところが亘はエイプリルフールの悪い冗談だとして取り合わなかった。そこであゆみは、電話中に聞こえた情報をもとに、亘がいると思われるイタリアンレストランへ向かうことにする。亘はそのイタリアンレストランで、美人キャビンアテンダント・麗子(菜々緒さん)とランチデートをすることになっていたのだ。
所変わり、どうやらやんごとなきご身分の櫻小路佑麻呂(里見浩太朗さん)、文子(富司純子さん)夫妻。2人はプライベートでショッピングを楽しみ、食事のためにリムジンの運転手(滝藤賢一さん)にハンバーガーショップを案内してもらう。運転手の知り合いであるショップの店長(古田新太さん)やアルバイト女子(木南晴夏さん)は、事情を知らされて、一番いい席に座っていた客の大学生・松田(窪田正孝さん)と梅田(矢野聖人さん)を問答無用で追い出して、とても緊張しながら櫻小路夫妻を迎え入れるのだった…。

話は主に「イタリアンレストランでの大惨事」「ロイヤル夫妻の休日」「不器用な誘拐犯」「占い老婆の真実」「42年ぶり涙の生還」「僕は宇宙人」「ある大学生の行末」の7つで構成されていました。
いわゆるアンサンブル・キャスト方式で、全く関係のない登場人物やエピソードが最後には色々な仕掛けで繋がっていて凄かったです。それぞれの話の登場人物が一堂に会したり頻繁に交わるわけではありませんが、それぞれの登場人物が話をまたがって関係していたり、影響を与えたりしていくという展開で、感心させられたり驚かされたりしました。
展開もさることながら、主要キャラクターだけで総勢27名もいる登場人物も見どころの1つでしょう。引っ込み思案ながらエキセントリックな面を持つあゆみ、ハンサムですが虚言癖でセックス依存症の亘、気品がありますが訳ありでもある櫻小路夫妻、お人好しで思い込みが強い運転手、誘拐される訳あり小学生・江藤理香(浜辺美波さん)、不器用な誘拐犯・宇田川勇司(寺島進さん)、過去のある出来事でトラウマを抱える刑事・小野(高嶋政伸さん)、うさんくさいものの堂々としている占い老婆(りりィさん)など、個性的な登場人物が物語を盛り立てています。『リーガルハイ』シリーズに出演しているキャストが多いのですが、シリーズファンの私の心をくすぐったのは、車をパンクさせられる女として少しだけ出演している小池栄子さんです。その女性のセリフに「三木先生」が出てくるところから、恐らく役もそのままで三木担当秘書の沢地君江でしょう。なんとも心憎い演出です。
なにはともあれ、伏線回収が見事で、パズルのピースがはまっていくような心地よさを存分に楽しめる作品だと思いました。