相棒season11 最終回 (山西惇さん)

yamanishi
山西惇さんは、テレビ朝日系列にて毎週水曜夜9時から放送されていた連続ドラマ『相棒Eleven』に角田六郎 役で出演しました。
先週放送された第19話「酒壺の蛇」は最終回2時間スペシャルで、夜8時からのスタートでした。
●導入部のあらすじと感想
組織犯罪対策第5課長・角田六郎(山西惇さん)と同期で組織犯罪対策第2課長である恩地英之(佐藤恒治さん)の遺体が自宅で発見される。現場の状況から捜査一課の伊丹憲一(川原和久さん)たちは、恩地が誤って毒キノコを食べた事故死であると判断。警視庁の幹部が誤って毒キノコを食べて死亡したとなると不祥事の発表に匹敵するという名目から、監察官・大河内春樹(神保悟志さん)は秘密裏に警察病院で解剖するように指示する。しかし、怪しい点は発見されず、事故死として処理することになる。
先日たまたま恩地と会った角田は、恩地がそんな迂闊な奴ではないこと、そして、大きなヤマ(=事件)を抱えていたことを特命係の杉下右京(水谷豊さん)と甲斐享(成宮寛貴さん)に話す。恩地の妻・由美子(メイサツキさん)によると、恩地はここ数日、夜遅くにこっそり女性と電話で話していたという。履歴を調べると、相手の電話番号は国に輸出が規制されている炭素繊維を扱う会社のものであると判明。右京と享がその会社を訪れたところ、その電話番号を使用する部署に所属する女性社員は君原いずみ(星野真里さん)だけであることが判明するのだった…。

今回は、右京たちの捜査により、恩地が先行捜査で外為法違反を調べていたことが判明。やがて、ある国と日本企業の黒い関係を暴いていく展開になりました。名前だけですが、かつて特命係にいた神戸尊も登場して右京たちに協力。スピンオフ映画『相棒シリーズ X DAY』で伊丹とともに捜査にあたったサイバー犯罪対策課専門捜査官・岩月彬(田中圭さん)も再登場しました。
「どうせ彼女(=君原いずみ)から炭素繊維は流出してしまいますよ、あなたがやらなくても。それならうまみを味わった方が利口じゃないですか」と、君原の上司の課長・我孫子大(桜井聖さん)に話を持ちかける工作員・王勇(岡本光太郎さん)。なんだか、「どうせ(工作員を)帰すのなら、少しはメリットがないとね」と大河内監察官に話していた警察庁次長・甲斐峯秋(石坂浩二さん)のことが思い出されます。
難しいことを考えてはいけない国の工作員・王は、難しいことを考えられる幸福より愛に溺れる快楽を選んだ君原を心の底から愚かだと思うし、ずっと嫌いだったと手紙を通じて君原に伝えました。それは本心であるとともに、君原に対する優しさでもあったのでしょう。“思考停止”について考えさせられました。
CIAと有意義な取引をしたとしたり顔の甲斐次長に、右京は「全体像は、あなたがご自身の権力を強めるために、犯罪者を国外へ逃がしたということです」とはっきり言います。それでも甲斐次長は“酒壺の蛇”の話を持ち出して、餅を蛇に変えたのは愚かな人間のせいだとし、自分のような優秀な人間なら蛇だって酒にできると主張しました。自分の息子・享を特命係に入れたのは君の眼鏡違いだったのはないかという甲斐次長の質問に、右京は「いえ、ご子息はあなたのような方がこの先も決して手に入れることのできないものをすでにお持ちです」と答え、「警察官にとって一番必要なものだと僕は思っています」と甲斐次長を一蹴しました。蛇足として「餅を蛇に変えたのは愚かな人間ですが、蛇を美味しい酒に変えたのは優秀な人間ではなく、純粋な人間だったはずです」と言い残して去りました。“酒壺の蛇”は、強欲な人間が餅をひとりじめして酒を造ろうとしたら中身は蛇になり、捨てられたその壺を村人が拾ったら中には美味しいお酒が入っていたというお話で、幸福は分け合うことで感じられるという教訓です。右京の言う通り、自分の権力を強めることだけが目的の甲斐次長には当てはまりません。
右京の奥の手“領空内誘導”の作戦を、結果的に父である甲斐次長に漏らしてしまい、失敗に導いてしまった享は、警察官でいていいのかと悩みます。そんな享に恋人である笛吹悦子(真飛聖さん)は、亨は自分のことより人の幸せを一番に考える人だから一人前の警察官だと励まし、続けるよう言いました。そして亨は、領空内誘導の失敗は自分のせいであると右京に告白し、父親に関するくだらないこだわりを捨てると宣言し、謝罪しました。それに対し右京は「やはり、僕の眼鏡違いではありませんでした」と言いました。
ノンキャリアでありながら共に警視にまで出世した、いわばライバル同士だったともいえる角田と恩地。角田は恩地の死んだ後のひどい扱いに憤りを感じて悔しがっていました。そんな角田の「火葬場までついていって骨拾ってやるんだよ、“警察官”のな」というセリフが印象的でした。ラストで角田は、反省して暗い表情になっている亨に気づき、“特命は明るく自由”と伝えて励ましました。
特命係ができた理由が気になって尋ねる亨に、右京はそろそろ君に話していい頃かもしれないとし、「“ふたりだけの特命係”ですからね」と言いました。それから2人は自然な流れで、右京の紅茶と亨の炭酸ジュースで乾杯。それぞれ一口飲んで互いに顔を見合わせて微笑んだところで話は終わりました。気の早い話ですが、Season12も楽しみです。