相棒season10 (及川光博さん)

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及川光博さんは、テレビ朝日系列にて毎週水曜夜9時から放送されている連続ドラマ『相棒ten』に神戸尊 役で出演しています。
一昨日放送された第1話「贖罪」は2時間スペシャルで、夜8時からのスタートでした。
●導入部のあらすじと感想
神戸尊(及川光博さん)の友人・綱嶋瑛子(長澤奈央さん)を殺した罪で服役していた城戸充(池内万作さん)が、出所してすぐに投身自殺をした。遺書には「俺は断じて殺してない 俺は警視庁の神戸尊を絶対許さない」と書かれてあった。
16年前、瑛子から「しつこい男に付きまとわれていて困ってる」と相談された尊は、そのストーカー男・城戸に会って注意をするが効果がなく、それどころか城戸は瑛子に嫌がらせをするようになった。そこで尊は警察手帳を見せて二度目の警告をする。すると驚いた様子の城戸は素直に頭を下げて身を引く約束をした。ところが、その後瑛子が殺害され、警察に任意同行を求められた城戸は逃亡して、重要参考人として指名手配される。逃亡中の城戸は、尊に助けを求める。尊は喫茶店で城戸に会って出頭するように説得するが、あくまでも犯行を否認する城戸は拒否。その直後、張り込んでいた刑事たちに囲まれて捕らえられた城戸は、尊に「騙したな!」と言い捨てて連行される。
そして15年前、城戸は法廷で無罪を主張したが、凶器のブロンズ像に残されていた指紋が証拠となり、懲役17年の有罪判決が下された。模範囚だった城戸は実際の刑期より早く仮釈放を許されたのだ。
殺人犯として服役して、その罪の償いを終えてもなお、冤罪を訴えて自殺した点が気になる杉下右京(水谷豊さん)は、同じく気になっている尊とともに“城戸事件”を調べ直す。
すると、事件を担当した刑事・池上慎二(天宮良さん)、取り調べを行った検事・益子英彦(赤塚真人さん)、公判を担当した検事・釜田千也(升毅さん)、有罪判決を下した判事・大森誠志郎(吉田鋼太郎さん)ら4人みんなが事件の翌年に退職していたことが判明した。そのことに疑問を抱いた右京と尊は本人たちに会って話を訊くが、4人とも煙たがる様子で話すことはないと言う。それから右京と尊は、当時左陪審を務め今も裁判官を続けている磯村菜々美(戸田菜穂さん)に会い、事件の詳細を聞き出すのだった…。
第1話のテーマは、サブタイトルそのもの“贖罪”でした。組織捜査の限界や司法、警察権力の恐ろしさなども織り込まれていて、色々と考えさせられました。
印象的だったのは、尊の「もし今僕に15年前と同じ事が起こったら、全力で手を差し伸べるでしょう。昔みたいに警察を全面的に信用してませんから。正義なんて簡単に歪められるって知りましたから」というセリフです。尊の成長ぶりが感じられました。
細かいことが気になってしまう右京さんによって最後に視聴者に明かされたのは、尊の過去の罪でした。そう、今回のテーマ“贖罪”は、犯人や冤罪を生み出した上に隠ぺいしようとした人たちだけではなく、尊にも当てはまるものだったのです。尊が警察庁時代からの旧知の仲である監察官・大河内春樹(神保悟志さん)に「どこまでやれば贖罪になりますかね」と心情を吐露する場面も印象的でした。大河内は尊に慰めの言葉をかけますが、尊は「俺は警察官だったのに…」と自分を責めて過去の行いを悔やみます。
そういえば、右京さんの元妻で小料理屋「花の里」女将・宮部たまき(益戸育江さん)が、お店をたたんで長旅に出かけてしまいました。「花の里」はシリーズを通して特命係の憩いの場でもあったので寂しい限りです。個人的には、ドラマ『刑事貴族』シリーズで水谷さんと共演していた人が、亀山薫 役の寺脇康文さんに続き、益戸さんまでも登場しなくなったという意味でもなんだか寂しいです。薫ちゃんもたまきさんもまた登場してくれることを望みます。