ハンマーセッション! 最終回

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TBS系列にて毎週土曜夜8時枠に放送されていた連続ドラマ『ハンマーセッション!』は、一昨日、最終回(第11話)を迎えました。
●あらすじと感想
立花刑事(堀部圭亮さん)が自分にたどり着きつつあることを知った音羽4号=蜂須賀悟郎(速水もこみちさん)は、光学園を去ることにしました。「シュコラン・マッサラーマ」という謎の言葉を残し、生徒たちに何も言わずに去った蜂須賀でしたが、謎の言葉がアラビア語で「ありがとう。さようなら」という意味であることを知った生徒たちに、黙って学園を去ったことを非難する内容のメールを送られて、最後となるハンマーセッションを思いつきました。
それは、教師・蜂須賀としての生徒へのけじめでした。学校に戻った蜂須賀は、生徒たちに自分が本当は詐欺師であることを正直に告白し、自ら立花刑事に自分の居場所を教えて、生徒たちの前で自分が逮捕される姿を見せて最後の授業としたのです。
立花刑事が蜂須賀に手錠をかけて連行しようとすると、生徒たちに行く手を阻まれます。生徒たちは、立花刑事に「蜂須賀は犯罪者じゃない」と主張し、蜂須賀が今まで自分たちに何を教え、気づかせてくれたかを必死に訴えました。最後に立花刑事の娘でもある楓(志田未来さん)も「お父さんは、何のために刑事やってんの? 悪い人を捕まえるためっしょ? 蜂須賀は、手錠掛けられるような事はやってない。詐欺師ったって弱い人を助けてきたんだよ。すぐに人をだますインチキ教師のトンチキ野郎だけど…だけど、何が大切か、どうすれば前に進めるのか、理屈じゃなくて私たちに叩きこんでくれた。蜂須賀じゃなきゃ伝えられなかったことがいっぱいあんだよ。蜂須賀は悪い奴なんかじゃない。最高の先生なんだよ!」と涙ながらに訴えました。すると、立花刑事は蜂須賀にかけた手錠の鍵を楓に手渡して、「俺が追い続けてきたのは、第1級詐欺師の音羽4号だ。そこにいる蜂須賀という教師を逮捕する理由が俺には見つけられない」と言って立ち去っていきました。そもそも、音羽4号は、警察上層部が政界入りした元警察官僚の政治資金のために作っていた裏金を奪おうとして逮捕されました。それゆえに、裏金の事実を隠すために音羽4号の逮捕は公表されず、捜索も打ち切りになっていたのです。音羽4号が逃走するきっかけとなった護送車の事故さえ仕組まれた可能性もあるそうです。
なにはともあれ、校長・水城賢一(小日向文世さん)の言う通り、生まれ変わった蜂須賀。蜂須賀が学園を出て行く日、水城涼子(比嘉愛未さん)に腕を引っ張られて向かった先には、3年B組の生徒たちがいて垂れ幕を用意していました。垂れ幕には、生徒たちの寄せ書きと「Thank You !! ハチスカ」という大きな文字が書かれていました。生徒たちは大声で感謝の言葉を述べ、蜂須賀は涙を流して「おまえたちも元気でな!」と手を振るのでした…。
感動的な最終回でした。ハンマーセッションをしていたつもりが、同時に生徒たちにハンマーセッションをされていた蜂須賀。自分以外の誰かを信じる生き方をしてみたくなったと言う蜂須賀は、清々しく堂々としていました。
蜂須賀にはまたどこかでハンマーセッションをやってほしいです。