リミット 刑事の現場2 最終回 (加藤あいさん)

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加藤あいさんは、毎週土曜日にNHK総合テレビとBSハイビジョンにて放送されていた土曜ドラマ『リミット-刑事の現場2-』に青井茉莉亜 役で出演しました。
一昨日は第5回(最終回)が放送されました。
●第4回と第5回のあらすじと感想
梅木拳(武田鉄矢さん)の恋人を殺害し、18年の刑を終えて出所した黒川真治(ARATAさん)は、自分が刑務所に入ったのも大きな闇を抱いてしまったのもすべて、家庭での虐待、職場でのいじめ、信じていた人間からの裏切りのせいであると思い込み、復讐に取り憑かれていた。そんな黒川は、自分を虐待した父親とそれを見て見ぬふりをしてきた母親を殺害。さらに自分を裏切った恋人の息子を誘拐する。梅木の機転のおかげで子どもは確保されるが、黒川は加藤啓吾(森山未來さん)の恋人・青井茉莉亜(加藤あいさん)を誘拐して行方をくらました。黒川の要求は、2年前に茉莉亜の恋人をひき逃げした犯人を探せというもの。梅木が言うには、黒川はひき逃げ犯の男に会わせて、茉莉亜を憎しみの塊にして心の闇に引っ張り込んで、自分と同じ種類の人間にしようとしているとのこと。
冷静さを失った啓吾は、事件の関係者ということもあって、強制的に捜査から外される。梅木は密かに捜査をして茉莉亜の恋人のひき逃げ犯・大石(モロ師岡さん)を探しあて協力を仰ぐが、逃げられてしまう。一方、名古屋中央署は、当初の予定通り、刑事課長・東野恵一(杉本哲太さん)が大石になりすまし、黒川に接触をしようとするが、黒川にはお見通しであった。黒川は、ひき逃げ事件の担当弁護士を調べて連絡先を教えてもらい、すでに大石と接触していたのだ。黒川は、茉莉亜の命の保障はないと告げ電話を切ってしまうのだった…。
愛する人を奪われ、はたまた奪われそうになって復讐と憎しみに染まった梅木と啓吾。復讐と憎しみに取り憑かれながらも心のどこかで愛を求める黒川。3人は表裏一体であるということを痛感させられる最終回でした。
大石に会った茉莉亜は、一時は憎しみに心を支配されましたが、大石が自分と同じように苦しんでいたことを知り、憎むのをやめ許すという選択をしました。愛の力を信じて、過去にこだわらず、未来だけを考えて生きていくと決めたからです。憎しみに染まった啓吾は、そんな茉莉亜によって我に返ることができました。そして、黒川に銃を突きつけた梅木は、啓吾によって自分を取り戻し、生きていく気力を見いだしました。啓吾の説得によって、梅木は、すんでのところで灯世への愛がよみがえり、憎しみを陵駕したのでしょう。黒川を撃つのをやめました。憎しみじゃなく愛を武器に闘っていくという啓吾の言葉は、ドラマの序盤と比べてかなり説得力のあるものでした。
なにかと衝突していた課長代理・太宰満(伊武雅刀さん)が啓吾を認めるところや、梅木と刑事課長・東野とのわだかまりが解けるのも感動的でした。梅木は啓吾と中央署を守るため東野に辞表を提出しました。復讐のために続けていた刑事という仕事に未練がなくなったという意味合いもあるのでしょう。油断したら自分も黒川のように憎しみの塊になっているかもしれないと怖がる啓吾に、梅木は「多分、黒川はもう1人の俺たちだ。それでも何もしないよりはマシだ。無駄とわかっていても、諦めるよりも、人を愛する方がマシだ」と言いました。啓吾の敬礼に対し、「加藤刑事の健闘を祈ります!」という言葉を贈る梅木。そう言った後の梅木の表情はとても穏やかで愛に満ちていました。
とても見応えのあるドラマでした。特に梅木を演じた武田鉄矢さんと啓吾を演じた森山未來さんの迫真の演技に引き込まれました。

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