鑑識・米沢守の事件簿 (六角精児さん)

rokkakuseiji

六角精児さんは、現在公開中の映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』に米沢守 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
不可解な連続殺人事件と東京ビッグシティマラソンでの爆破テロ予告で、特命係の杉下右京(水谷豊さん)と亀山薫(寺脇康文さん)が真相究明に奔走する中、鑑識課・米沢守(六角精児さん)は爆破テロ犯を追う手伝いのために、顔認証システムでマラソンの映像を分析していた。そして、マラソン大会参加者の中から事件の重要参考人を見つけ出して一安心する鑑識課一同だったが、米沢はさらに大会参加者の中に、元妻・知子(紺野まひるさん)らしき人物を偶然発見して驚く。知子は数年前、離婚届を残して突然消えてしまい、怒った米沢はその離婚届を出してしまっていたのだ。
米沢は急いでマラソンの事務局に向かい、個人的事情であることを隠して、テロに関わる捜査のふりをして、その女性の個人情報を入手する。女性の名前は“真鍋知子”だった。知子が住んでいるアパートへ行くものの、苗字から察するに再婚している知子、しかもボロアパートに住んでいるという生活の困窮ぶりに、米沢はドアをノックする勇気が持てず、窓の灯を見つめて立ち去る。
翌日、現場として呼び出された場所は知子のアパートで、しかも女性の変死体は知子だった。驚き慌てる米沢だったが、元妻・知子の胸元にあるはずのホクロがないことに気付く。密かに持ち帰った髪の毛から血液型を調べ、亡くなった真鍋知子は米沢の元妻である知子とは別人であることが判明。ほっとする米沢のもとに、現場でも騒いでいた男が乗り込んでくる。その男は、亡くなった知子の元夫で所轄の刑事・相原誠(萩原聖人さん)だった。自殺という結論に疑問を持った相原は、独自に捜査をしていて、マラソンの事務局で聞き込みをしていた米沢を不審に思ったのだ。米沢は相原に事情を説明し、相原が疑問を持つに至った経緯を聞く。
やがて米沢と相原の即席“相棒”2人は、協力して極秘の捜査を開始するのだった…。
本作は、『相棒』シリーズのいわゆるスピンオフ作品です。テレビドラマでは脇役である鑑識課・米沢守が主役を務めています。
『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』と同時期に起きた事件のことを描いていますので、杉下右京と亀山薫がコンビとして登場します。ほんの少ししか登場場面はありませんが、相棒ファンとしては嬉しい限りです。もちろん、『相棒』シリーズでおなじみのキャストが総出演していて、相棒ワールドを構築しています。
原作は、今回の映画の監督・長谷部安春さんの長男・ハセベバクシンオーさんによる小説「鑑識・米沢の事件簿~幻の女房~」です。ちなみにハセベバクシンオーさんは、『相棒 Season7』の第11話「越境捜査」の脚本を担当しました。
映画の内容は、知子が勤務していた警察の外郭団体・青少年防犯協会(青防協)への天下り、税金の無駄遣いなどの問題にまで発展し、なんとも相棒らしい展開です。相棒ではおなじみのラストのどんでん返しもあります。そして、即席“相棒”の米沢と相原のコンビもいい味出しています。刑事とは思えないほど無謀な行動に出る相原と、暴走する相原をいさめ、冷静に証拠を分析する米沢のバランスが絶妙でした。
米沢が落語好きという設定をいかしているところも面白かったです。事件解決のヒントとなったのは、右京さんからの差し入れである志ん生「四段目」のCDでした。古典落語「四段目」にある、芝居好きの小僧が店の仕事をさぼってこっそり芝居を見てきたのを、旦那がカマをかけて馬脚をあらわすよう仕向けるという手法を使って、犯人逮捕に結びつけました。ちなみに「四段目」は「ヨンダンメ」ではなく「ヨダンメ」と読みます。私は落語に詳しいわけではないので気が付きませんでしたが、落語好きのはずの米沢が「ヨンダンメ」と言っていたそうです。右京さんと同じで細かいことが気になる人にとっては、がっかりだったようです。細かいことと言えば、今回、米沢の捜査に少しだけ協力した捜査一課・伊丹憲一を演じている川原和久さんは、私書箱センターのおじさんの声も担当したそうです。不覚にも気が付きませんでした。
エンドロールでは、米沢守と知子の仲睦まじい結婚生活(それとも米沢の妄想による幻?)の映像を見ることができます。そして、エンドロールの後には『相棒 Season7.5』があります。簡単に言ってしまうと、新コンビ・杉下右京&神戸尊(及川光博さん)の紹介なんですが、相棒ファンには必見です。気の早い話ですが、『相棒 Season8』が楽しみです。

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