絶対彼氏最終章スペシャル (相武紗季さん)

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相武紗季さんは、今週24日夜9時フジテレビ系列にて放送されたスペシャルドラマ『絶対彼氏最終章スペシャル』に井沢梨衣子 役で出演しました。
●導入部のあらすじと結末と感想
恋人型ロボット・ゼロワンこと、天城ナイト(速水もこみちさん)が機能停止してから3年。クロノスヘヴン社では、1年前に来たばかりの科学者・神谷亜弓(国仲涼子さん)が助手・七瀬純(内田朝陽さん)とともに新しいタイプの恋人型ロボットを次から次へと開発していた。それに比べ並切岳(佐々木蔵之介さん)は、3年前のゼロワンの悲劇をひきずって、倉庫管理部でくすぶっていた。
一方、パリで修行を積んだ井沢梨衣子(相武紗季さん)と浅元創志(水嶋ヒロさん)は、最近業績の悪化が著しい「ASAMOTO」から、社運を賭けた郊外型新店舗のプロジェクトメンバーとして呼び戻されて日本に帰国した。パリにいる間、2人は愛を育んでいたようである。仲間たちと「カフェバー・リベルテ」で久しぶりに再会を果たし、その場で浅元創志(水嶋ヒロさん)は梨衣子に婚約指輪を手渡して、2人は祝福を受ける。その夜、梨衣子はナンパしてくる男性たちに絡まれ、大切にしていたナイトの形見であるICチップを取られてしまう。困惑する梨衣子の前に颯爽と現れて助けてくれたのは、なんとナイトだった…。
2008年4月からフジテレビ系列にて毎週火曜夜9時枠で全11話放送された連続ドラマ『絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット~』の最終回から3年後のお話でした。
ナイトの復活は、自我を持ったナイトに興味を示していた天才科学者・神谷の仕業でした。自分が運転していた車で事故を起こし、助手席に乗っていた恋人・純を死なせてしまった神谷は、自我を持つ恋人そっくりのロボットを作って、そのロボットに恋人の夢を叶えさせることが罪滅ぼしと考えたようです。そのためにナイトの自我を目覚めさせ、そのデータを移すことによってロボット・純に自我を持たせたのです。
でも、いくら自我を持たされたからといって、ロボットが七瀬純にはなれません。それどころか自我を持った時点で、七瀬純とは別人格の存在が生まれたことになるのです。ロボット・純は神谷に「僕はロボット。一緒に年を取ることもできない。家族をつくることもできない。あなたが年を取って亡くなっても、僕はずっとこのまま変わらないんです。僕は死ねないロボット。あなたのことを愛するためだけに作られたロボットは、あなたが死んでいなくなっても、あなただけを愛し続けなければならない」と訴え、「これからは後ろを振り向かないで生きていってくださいね」と告げて、壊れてその役目を終えました。
復活したナイトは、梨衣子を守って今度こそ梨衣子を幸せにしたいと考えていましたが、ロボット・純が神谷に言っていた言葉を噛みしめ、将来のことを考えます。狭心症で倒れた浅元和志(山本圭さん)が息子の創志と将志(中村俊介さん)に、自分が残したたくさんのものを、息子の2人がもっと大切に育てて増やしていき、やがてさらに孫が受け継いでいくのが人生の喜びであり生きた証だと言っていたことなども思い出します。
一方、梨衣子も、ロボット・純が言っていた言葉を頭にめぐらせ、ナイトもきっとロボット・純と同じように苦しむと考えました。私はナイトが本当に好き…だけど、一緒に生きていけない、それが梨衣子の出した結論でした。梨衣子の理想の彼氏であるナイトも、悩んだ末に同じ結論を出していました。ナイトは並切に、自分はどうしてロボットなのかと問いかけた上で、梨衣子のために自分を完全に破壊してくださいとお願いしました。
梨衣子はナイトにお別れのキスをしました。連続ドラマの最終回では、梨衣子はナイトへの想いを封じ込めただけで、完全な別れという感じではありませんでしたが、今度は本当のさようならを意味しているように感じました。梨衣子は自分の意思で創志のもとへと行き、創志もそれを受け入れ、「おかえり」と声をかけて笑顔を見せました。梨衣子もまた笑顔で「ただいま」と答えました。
今回も切ない終わり方ではありましたが、梨衣子が本当の意味で未来に向かって踏み出せたという点では良かったと思います。