モンスターペアレント 最終回

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一昨日は、毎週火曜夜10時フジテレビ系列にて放送されていた連続ドラマ『モンスターペアレント』の第11話(最終回)が放送されました。
●あらすじと感想
三浦圭吾(佐々木蔵之介さん)の弁護を引き受ける代わりに教育委員会の仕事から手を引くことを城山幸太(草刈正雄さん)に約束させられた高村樹季(米倉涼子さん)だったが、逆恨みで教師から刺されて意識不明の重体の望月道夫(平岡祐太さん)のことや解決に至っていない三浦の件が気になって仕事に集中できない。しかもそれらのいわば教育委員会絡みの不祥事を理由に、宮園貴代(高橋ひとみさん)が教育委員会の膿を一掃すると教育長・田川龍之介(角野卓造さん)に宣言。貴代は、以前、息子の内申書に納得いかず、担任の先生が信用できないので内申書を上げるよう田川に要求して断られたことがあり、個人的恨みを持っているのだ。夫が高額納税者という立場を利用して、助役から“モンスターペアレント撃退マニュアル”なるものを入手し、週刊誌に情報を流した貴代は、騒ぎが大きくなったのを見計らって、田川に説明会開催を求めた。そこで納得いく答えが出ない場合は、田川の辞職と保護者による教育委員会の運営を要求するという。
貴代は樹季の所属する法律事務所の大手クライアントの妻で、彼女の依頼を断ると会社に大損害を与える可能性がある。樹季はそんな貴代に田川を辞めさせる協力を頼まれ、悩んでいた。しかし、意識を取り戻した道夫の「優秀な弁護士はたくさんいるけど、これができるのは、日本中で先生ただ一人です」との言葉に後押しされ、樹季は、事務所を辞めることにする。最初は、学生時代のライバル・田川に優秀な弁護士(樹季)を紹介して見せ付けるのが目的だった城山だったが、田川や樹季を見ているうちに、「困っている人を助けるのが弁護士の仕事」という初心を思い出し、快く樹季を送り出してくれるのだった…。
マニュアルはそもそも県知事から発案され、教育長たちが知事への点数稼ぎのために作られたものでした。その状況に一人異を唱えたのが田川で、田川の説得のおかげでマニュアルはお蔵入りしたので、田川への責めは完全にお門違いでした。
最後の、保護者への事情説明会での樹季の言葉が感動的でした。
「何かを教えたり、与えたりする以前にまず、保護者や教師が子どもたちに恥じない生き方をする。それが何より子どもたちのためなのではないでしょうか。しかし、常に正しく生きられるほど人は強くありません。お母さんだって心細い。先生だって心細い。だからこそ、お互い助け合う必要があるんです。教育委員会は、そんなお母さんと先生を繋ぐ橋渡しの存在に過ぎないのです。子どもを育てるということは、未来を育むことです。会社勤めのお父さんだけでなく、子育てをしているお母さんも日本の未来を作っているんです。そのお手伝いを教育委員会にもさせていただけませんか。もう一度教育委員会を信じていただけないでしょうか。子どもにとって何が正しいか分からなくなった時、私はある人に教えられました。もっと目線を下げて考えてみなさい。そうすれば、今まで見えなかったことが見えてくるはずだと。我々大人も、もう一度考え直してみませんか。子どもの頃の心を思い出して、子どもたちはいつも大人を見ています」
この樹季の懸命な訴えが、集まった保護者たちの心を動かし、騒動は治まったようです。
望月は無事退院し、職場復帰を果たしました。樹季の働きで無事釈放され、しかも娘・妻とも和解した三浦は、「もう一度教育の原点にかえって考えたい」と教職に戻る決意を固めました。そして、個人事務所を開きたいと言っていた樹季は、世間の厳しさを理由に顧問弁護士として教育委員会に戻ってきました。樹季たちの奮闘は続いていくのでしょう。
いろいろと考えさせられるドラマでした。樹季の成長物語としても楽しめました。