おせん (蒼井優さん)

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蒼井優さんは、毎週火曜夜10時日本テレビ系列にて放送されている連続ドラマ『おせん』に主人公・半田仙 役で出演しています。
先週は第2話が放送されました。
●第1話・第2話の導入部のあらすじと感想
【第1話】
おせん(蒼井優さん)は若くして「一升庵」の看板を背負った女将。普段は大の酒好きで天然ボケに見える彼女だが、古き良き日本の文化を愛し、真心のつまった料理とおもてなしを心掛けている。
そんな一升庵に、志だけは高い今どきの青年・江崎ヨシ夫(内博貴さん)が料理人として入ってくる。本物の料理を求めてきたのだが、素材を捨てない手間暇かけた一升庵の調理法などに江崎は戸惑う。また、腕に自信があったのに、板長・藤城清二(杉本哲太さん)には一番格下の「追い回し」という名の雑用係を命ぜられ不満を抱く。
そして知った、新人は給料5万円という驚愕の事実。しかも、なじみの骨董屋・珍品堂さん(渡辺いっけいさん)に勧められて、200万円もする水桶をぽーんと買い、外に放置したり、「身ひとつで出直す」という江崎の言葉を素直に受け取り、江崎の家財道具を売り払ってしまったり、客に豆腐の産地を聞かれても答えられなかったりするおせんに、江崎は疑問を感じ、「憧れの一升庵はオレの幻想でした。ここにも本物はありませんでした」とおせんに告げ、一升庵を出て行ってしまう。
そんな中、おせんは、常連客で料理学校の校長・木下秀雄(松方弘樹さん)に頼まれ、スーパースピード料理研究家・桜井三千子(片桐はいりさん)と料理対決をすることになるのだった…。
【第2話】
結局、一升庵に戻ってきた江崎だが、板前からは程遠い雑用ばかりを押し付けられた上に月給5万円ということに不満を募らせていた。そこへ先代女将の半田千代(由紀さおりさん)が現れる。千代は現在は隠居し、伊豆でライター業を営んでいるようだが、引退した今でもその影響力は非常に強く、一升庵の面々はもちろん町の人々も頭が上がらないという存在。特に人を見る目が凄いらしい。江崎は千代に月給5万円のことを話し給料の値上げを目論むが、千代は逆に「あんな人をもてなす気持ちもない男になんで5万円も払ってるんだ」とおせんに文句を言う。しかし、おせんは江崎をかばい、年に一度の大仕事である味噌作りの主体者に抜擢する。
そんな折、江崎は一升庵の客として訪れていた高校の先輩・岡本(岡田義徳)と偶然再会。一緒に飲みに行き、給料5万円でこき使われていることなどを岡本に愚痴る。しかし、その帰宅後、大豆一粒一粒からこだわるおせんの姿勢に感心し感化された江崎は、味噌作りの準備に奔走する。
おせんと江崎が、3日間ろくに眠らずようやく大豆の選別を終わらせたはずだったが、2人の知らないところで、珍品堂さんが誤って大豆の入った袋を倒してしまい、選別した大豆がごちゃ混ぜに。珍品堂さんは、それを何事もなかったかのように、ごちゃ混ぜのまま大豆を袋に戻し、元の位置に置いてしまうのだった…。
このドラマは、東京・下町の老舗料亭「一升庵」を舞台に、女将“おせん”こと半田仙の奮闘ぶりを中心に食と文化を絡めた人情ドラマです。
天然ボケで大の酒好き。古風な江戸言葉を使い、きっぷの良さと料理の腕は天下一品というおせんの役柄を、蒼井優さんは見事に演じていると思います。
第1話の「職人さんを信じていれば、原材料なんか知らなくてもいい」という考え方や、第2話の「ヨッチャンさん(江崎ヨシ夫)印の良い味噌ができれば、ヨッチャンさんを誉めることができる。誉められれば嬉しいし、嬉しければもっと人を喜ばせようと思って、人をもてなそうと思うに至る」という心遣いが印象的でした。
第1話で、「1分1秒の節約を選ぶ」と豪語していたスーパースピード料理研究家・桜井三千子が、「料理の主役はいつだって食べる人」と言うようになるという気持ちの変化をもたらしたおせんの思いやりの心や、第2話で、江崎の先輩・岡本の夫婦仲を、味噌汁によって良い方向へと導いたところなども感動的でした。