あしたの、喜多善男 最終回 (小日向文世さん)

kohinata
小日向文世さんは、毎週火曜夜10時フジテレビ系列にて放送されていた連続ドラマ『あしたの、喜多善男~世界一不運な男の、奇跡の11日間~』に主人公・喜多善男 役で出演しました。
昨日は第11話(最終回)が放送されました。
●あらすじと感想
喜多善男(小日向文世さん)が最後の場所と決めていたのは、みずほ(小西真奈美さん)と善男が好きだった絵「クリスティーナの世界」の中の風景とよく似た場所だった。それは、善男が通っていた中学校の裏で、以前、善男がみずほに今度一緒に行ってみないかと誘った時、行ってみたいとみずほが本当の気持ちを口にした、いわば、善男にとっては、唯一2人の心がつながった瞬間を意味する貴重な場所だ。
仕事先で宵町しのぶ(吉高由里子さん)は、善男がその「クリスティーナの世界」の画集を大切に持ち歩いていたことを思い出し、矢代平太(松田龍平さん)に知らせる。みずほもまた、カウンセラー・江端達夫(岩松了さん)のおかげもあってそのことを思い出す。
会社の乗っ取りを企み、鷲巣の殺害を指示していたのは、みずほの側近・森脇大輔(要潤さん)だった。みずほの携帯の通話記録を偽装し、罪を被せようとしたのだが、それを保険調査員・杉本マサル(生瀬勝久さん)が見破り、森脇は警察に捕まる。
保険金殺人未遂の容疑で逮捕されていた長谷川リカ(栗山千明さん)は、善男の証言により容疑が晴れて釈放。借金取り・丸山(眞島秀和さん)たち全員が逮捕されたことにより、リカは借金返済からも免れることになった。
善男の自殺は、平太が駆けつけ、すんでのところで食い止める。その際、平太は告白した。自分の父親が自殺したこと。そんな父親を自分が嫌いだったのは弱かったからではなく、生きててほしかったのに死んでしまったからなのだと、善男のおかげで気付き許せるようになったこと。そして、善男の作ったカレーが食べたいと懇願したのだ。善男はこの時、恐らく感じたのだろう。自分を必要としてくれる人がいて、もう一人ではないこと。弱くてかっこ悪い自分を許してもいいんだと。
森脇が警察に捕まり、みずほの容疑は晴れ釈放された。警察署を出てきたみずほの前に善男が現れる。しかし、2人はただ黙って見つめ合い、何かを示し合わせたかのようにお互い別々の道を歩き出す。
善男は、以前遺書を書くために買った万年筆と便箋を使って、母親に宛てて手紙を書く。その手紙には、自分が変わりないこと。近いうちに顔を出すこと。新しい友人が出来て、今度行く時に連れて行って、母親のカレーを御馳走したいと思っていることなどが綴られている。そして、今まで使っていたカバンの中身をリュックサックに入れ替えて、カバンをゴミ箱に捨てて颯爽と歩き出す。
「終わるはずだった俺の明日がまた始まった。数えるには多すぎるほどの明日が。悲しい明日もあるのかもしれない。だけど、笑える明日もきっとあるような、そんな気がするんだ」
善男の行く先には、“新しい友人”である平太が笑顔で手を振っている。善男もまた笑顔で平太の方へ歩み寄るのだった。

過去、喜多善男を殺そうとしていたみずほと、現在、喜多善男を殺そうとしていた平太が、今度は一緒になって必死に善男の命を助けようとするという状況と心の変化がとても興味深かったです。現実や自分の心と向き合えたのは、主人公・喜多善男だけではなく、善男にかかわった人たちもそうであったように感じます。人という“縁”に触れて、何かが変わったり理解できるようになることは、誰しも経験したことがあると思います。そんなことを改めて感じ、考えさせてくれるようなドラマでした。