鹿男あをによし (佐々木蔵之介さん)

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佐々木蔵之介さんは、毎週木曜夜10時フジテレビ系列にて放送されている連続ドラマ『鹿男あをによし』に福原重久 役で出演しています。
一昨日は第4回が放送されました。
●第3回・第4回のあらすじと感想
鹿に“運び番”失格者としての“印”を付けられた小川孝信(玉木宏さん)。それは鏡に映った自分の顔が鹿になっているように自分だけ見えるというものだった。
鹿は全てが終われば願いを1つ叶えてやると言うので、小川はその願いで自分の顔を元に戻すことを決心。鹿の指示通り、まず鼠から“サンカク”と呼ばれる“目”を取り返すことを約束した。そして、今まで謎だったことを聞く。
日本の地面の下には巨大なナマズが潜んでいるが、鹿島大明神が頭を、奈良の鹿・京都の狐・大阪の鼠が尻尾を押さえているから暴れ出すことはできない。
鹿島大明神にはナマズを押さえているという自覚がなく、たまたま好きで居座った場所の下にナマズの頭があったというだけの話なので、時々ふらっと旅に出かけたりしてしまう。そんな時はそれに気付いたナマズが暴れ出すことがあり、東の方で大地震が起きてしまう。奈良の鹿・京都の狐・大阪の鼠は、1800年前に“鎮め”の役を任されて以来ずっとそれぞれの持ち場を動かずに、“目”の力を借りてナマズを鎮めてきた。
“目”は、ねじを締める道具のようなもので、奈良、京都、大阪のネジをしっかり締めることでナマズの尻尾を押さえることができる。ネジは緩むので、六十干支、つまり60年に一度の神無月(10月)に、鹿から鼠、鼠から狐、狐から鹿へと“目”を移してネジを締め直さなければならない。それには“運び番”と“使い番”の人間を介する必要があるらしい。60年の五度前、つまり300年前の儀式の時、鼠がなかなか“運び番”を選ばなかったせいで、封印が外れそうになるという大失態を起こし、それは富士山の宝永大噴火をもたらしてしまった。それ以来、信頼を失った鼠は、鹿と狐から嫌われていて、鼠は何かと儀式の邪魔をする。
最近、伊豆の方で群発地震が続き、富士山の噴火説まで出ているのは偶然ではなく、封印が外れそうになっているのが原因で、万一外れてしまったら、封印は元には戻せず、その時は大ナマズが暴れに暴れて、間違いなく日本は滅びるだろう。
その話を聞いた小川は気が気でない。“サンカク”は「大和杯」で行われる剣道部の試合で優勝した学校に「優勝プレート」として授けられる。剣道部の顧問になっている小川は、奈良女学館の剣道部が弱い上に「大和杯」の出場に必要な5選手が揃っていないことを知って、優勝して“サンカク”を手に入れるのは不可能として、盗むしかないと考える。“サンカク”のありかを突き止めた小川は、勝手についてきた藤原道子(綾瀬はるかさん)とともに“サンカク”を取り戻すために悪戦苦闘するが失敗。ひどく落ち込んだ小川は、鹿から聞かされた180年ぶりに人間に語ったという話を藤原にする。藤原は小川の前では信じると言いながらも小川の妄想の話だと思う。
藤原は小川を励ますように、「大和杯」で優勝して“サンカク”を手に入れようと意気込むが、当の小川は優勝どころか出場すら危うい剣道部にあきらめモード。そこへ救世主のように堀田イト(多部未華子さん)が、剣道部に入部するとやって来た。
これで5人が揃い「大和杯」に出場できる。しかも堀田は、実家が剣道の道場を経営していて、腕前もかなりのもの。さらに福原重久(佐々木蔵之介さん)から、大和杯では開催校がルールを選択する権利があり、剣道部も通常の総当り戦ではなく勝ち抜き戦を選んでも構わないということを教えてもらって、早速姉妹(京都・大阪)校へルール変更の連絡をする。
すると、大阪女学館の剣道部顧問・南場勇三(宅間孝行さん)がルール変更に対し抗議をしてきた。開催校の手前あまり惨めな試合は見せない方がいいとし、はなから奈良なんて相手にしていないと言う南場は、京都に勝つ為に1年がかりで準備してきたのだと憤慨する。しかし、それを藤原先生が凄い勢いで突っぱねる。
先生が先生なら生徒も生徒。大阪の剣道部の主将は、春の練習試合の際に、不戦敗の方が恥をかかずに済むから大和杯の出場を辞退しろと奈良の剣道部に言っていたのだ。ケガをしてしまった奈良の剣道部の主将・佐倉雅代(藤井美菜さん)はそのことを悔しそうに語り、「戦わないで諦めるなんて、それだけは絶対に嫌です!」とケガによる出場辞退を拒否する。
そしていよいよ大和杯が開幕。
少しでも相手にダメージを与え、堀田をラクにしたいとの佐倉の配慮から、大将が佐倉ではなく新入部員の堀田になっている。
まずは奈良と大阪の対決。奈良は次々と負けを取られてしまい、大阪1人目の先鋒に、奈良は4人目の副将・佐倉が対することになる。ケガをしている佐倉の善戦もむなしく引き分けに終わる。そしていよいよ大将・堀田の出番だ。堀田はあっという間にに大阪の2人目の次峰を負かす。「まぐれ」との大阪の声をよそに、「この試合、もう決まったわ」と京都女学館の剣道部顧問・長岡美栄(柴本幸さん)は言う。一方、堀田は小川に「先生、大和杯取りますから」ときっぱり言い放つ。小川はそれに対し、無言でうなずくのであった…。
第4回ではシゲさんこと福原先生が大活躍。ルール変更選択権の情報を持ってきたり、藤原先生の「妄想としか思えないようなとんでもないことを打ち明けられたら信じるか」との相談に「僕に信じて欲しいと思って秘密を打ち明けてくれたんだとしたら、信じる」というアドバイスをし、藤原先生は小川先生の話を信じるようになりました。
南場先生が抗議に来た件で「もっと大人になって、冷静に対応しなきゃいけなかったんですよね…」と反省する藤原先生に、「大人であることが必ずしも正しいとは思わないけど…」と慰める福原先生もカッコ良かったです。
また、終電に乗り損ねて、小川先生と藤原先生が泊まるという話を聞いて、「余計なお世話かもしれないし…」といやらしい笑い方をする福原先生に笑ってしまいました。
小川先生の話を信じるようになり、鹿に話しかける藤原先生がとてもけなげで可愛らしかったです。
南場先生に自分の剣道部をバカにされても何も言い返せなかった小川先生は、剣道部主将・佐倉の言葉を聞いて、「俺の人生はとことんついていない。いつも、ここっていう肝心なところで失敗する。そういう風に出来ている。だからいつの間にか戦わないで諦めるのが身についてしまったんだ」ということに気付きました。そんな小川先生が大和杯当日に生徒に向けたアドバイスは、どこかすがすがしく説得力のあるものに感じました。
堀田は、剣道部に入部してきた理由を「大和杯に勝ちたいから」としか言わず本心を見せませんでした。彼女がそこまで大和杯にこだわるのは、“サンカク”の話を知っているからでしょうか?